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定番のジンに慣れてくると、「もう少し丁寧に造られた1本を試したい」と思う夜がありませんか。そんなときに名前が挙がるのが、ロンドンの小さな蒸留所から生まれた「シップスミス」です。この記事を読むと、その蒸留所がどんな経緯で生まれ、どう造られ、どんな人に向いているのかがわかります。複数の資料をもとに整理しました。
結論:シップスミスは「昔ながらの製法を、ロンドンで復活させた」クラシックなジン
シップスミスは、2009年にロンドンで生まれたジンです。銅製の小さなポットスチル(単式蒸留器)で少量ずつ造られます。ジンらしいジュニパー(ねずの実)の香りを軸にした、ぶれのない味わいが特徴です。現在はサントリーの傘下にあり、日本でもサントリーの商品として取り扱われています。定番ジンより価格は上がりますが、「クラシックな味を、少し丁寧に楽しみたい人」に向いた1本です。
蒸留所の基本情報
- 所在地:イギリス・ロンドン西部のチズウィック(Chiswick)。住所はCranbrook Road
- 創業:2009年(最初の1本が瓶詰めされたのは同年5月とされる)
- 創業者:サム・ゴールズワーシー、フェアファックス・ホール、そして初代マスターディスティラーのジャレド・ブラウン
- 所有:2016年12月にビーム サントリーが過半の株式を取得。創業者は経営に残った
- 移転:創業時はハマースミスの小さな拠点。2014年に現在のチズウィックへ移転
「約200年ぶり」のロンドン銅製蒸留所という物語
シップスミスがよく語られるのは、「ロンドンで約200年ぶりに開業した銅製ポットスチルの蒸留所」だからです。創業者の2人は、もともとビール会社と洋酒メーカーで働いていました。2007年に会社を辞めて開業の準備を始めます。
ところが、蒸留所の免許の手続きに、およそ2年近くかかったといわれます。免許が下りたのは2008年12月です。2009年にはじめての商品が完成しました。
最初の頃は、創業者がバイクで高級ホテルやバーへ瓶を届けて回ったそうです。それから徐々に取扱店を増やしました。小さな挑戦が、今のクラフトジンブームの先駆けのひとつになりました。
蒸留器「プルーデンス」と、10種類のボタニカル
シップスミスの最初の蒸留器は、ドイツの老舗メーカー、クリスチャン・カール社製の銅製ポットスチルです。名前は「プルーデンス(Prudence)」。容量は300リットルと小さめです。
ボタニカルとは、ジンの香りづけに使う植物素材のことです。定番の「ロンドン・ドライ・ジン」には、次の10種類が使われます。
- ジュニパーベリー
- コリアンダーシード
- アンジェリカルート
- リコリスルート(甘草)
- オリスルート
- アーモンド(粉末)
- カッシアバーク(シナモンの仲間)
- シナモン
- オレンジピール
- レモンピール
製法は、蒸溜のあとに水で度数を整えるだけのシンプルなものです(日本のサントリーの説明では「ワンショット製法」)。蒸溜の最初と最後の部分を捨て、香りのよい中心部分だけを使うため、雑味の少ないきれいな味わいになります。
蒸留所の見どころ:チズウィックの見学ツアー
チズウィックの蒸留所では、見学ツアーが開かれています。
- 約90分
- 銅製の蒸留器を間近に見られる
- ウェルカムのジントニックと、4種類のジンのテイスティング
- 18歳以上(英国の基準)。事前予約が必要
開催は毎週数日の夕方です。(内容・料金・日程は変わることがあります。訪問前に公式サイトでご確認ください。日本での飲酒は20歳になってからです)
代表的なボトルと価格帯の目安
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シップスミス ロンドン・ドライ・ジン 41.6% 700ml
定番の1本。目安価格は4,200円〜4,400円前後。
(価格・在庫は変動します。最新の価格はリンク先でご確認ください)
どんな人・どんなシーンにおすすめか
- 定番ジンに慣れて、次の1本を探している人
- ジントニックを、少しだけ贅沢に楽しみたい人
- 蒸留所の物語や製法まで含めて、お酒を味わいたい人
まずはトニックウォーターで割ったシンプルなジントニックがおすすめです。レモンやオレンジのピールを添えると、柑橘の香りがよく立ちます。
気になる点も正直に
- 価格:ビーフィーターのような1,000円前後の入門ジンと比べると、およそ4倍です。毎日のジントニックには少し贅沢かもしれません。
- 味の方向性:奇抜な香りではなく、ジュニパーを軸にした王道の味わいです。個性の強いジンを探す人には、少し大人しく感じるかもしれません。
まとめ
シップスミスは、ロンドンで約200年ぶりに生まれた銅製ポットスチルの蒸留所が造る、クラシックなジンです。10種類のボタニカルを、シンプルな製法で丁寧に仕上げています。まずは700mlボトルで、ご自宅のジントニックをひとつ格上げしてみてはいかがでしょうか。
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